オイルストレート用薬剤

オイルストレートの考え方

オイルストレートでは、毛髪を「素材」と「髪質」に分けて考えています。

パサついて広がりやすい髪やゴワつく髪。一見「傷んでいる」ように見えますが、全てがそうとは言い切れません。よく見ると髪自体は健康で、内部のコルテックス(素材)がきちんと残っていることも多いです。「くせ毛」だけでなく、髪が健康でもボリュームが出やすい髪質は存在します。

ツヤがなくパサついた髪に見えてしまう「髪質」には、様々な原因があります。

例えば、元からキューティクルが不揃いだったり、髪内部の油分や水分量がばらついていたり、コルテックスのバランスが乱れていたりなどです。

オイルストレートでは、縮毛矯正をおこなうと同時に、毛髪内部と表面を油分とタンパク質で補修。

髪の内部の「素材」のバランスを整え、キューティクルをコーティングして質感を整えます。縮毛矯正と共に、髪の内外を同時にトリートメントすることで、髪をまっすぐにしながらしなやかさとツヤを与える、それがオイルストレートの考え方です。

オイルトリートメントで使う薬剤について

縮毛矯正で使う薬剤には「医薬部外品」と「化粧品」の2つの種類があります。

従来は「医薬部外品」のみの薬剤でしたが、最近で「化粧品」登録のパーマ液も見られるようになりました。一般的に「コスメ系」と呼ばれるものです。化粧品は、医薬部外品と比較した時に効能・効果が緩和されたものといわれています。

オイルストレートでは、お客様の髪に「滑らかな感触とツヤ感」を出すことを目的として、様々な成分の配合を試作した結果、1剤にはチオグリコール酸だけでなく、システアミンとチオグリセリンを採用しました。2剤は、髪の速やかな酸化ができるように過酸化水素水を採用しています。

※システアミンとチオグリセリンは、薬機法上「化粧品」分類の成分です。化粧品登録のため1剤ではなく「1液」と呼称します。ただし、2剤は「過酸化水素水」をメインの成分としており、医薬部外品登録です。よって「2剤」と呼称しています。

1液のはたらき

1液の主な役割は、髪のキューティクルを開き、中のシスチン結合を切り離す(還元)ことです。

キューティクルを開くために必要な刺激は、お客様の髪質やコンディションによって異なります。

刺激が弱すぎるとキューティクルが開かず、必要な成分を髪の中に届けることができません。

逆に、刺激が強すぎるとキューティクルが開きすぎて元に戻せず、髪が傷んでしまいます。

オイルストレートでは、お客様の髪の状態に合わせて3つの1液(α50、OS90、OS380)をブレンド。ちょうど良いキューティクルの開き具合を作るためです。同時に、お客様の髪のダメージレベルによって「オイルトリートメント」を配合することで、オイルを髪の内部に浸透させます。

ほど良くキューティクルを開くこと。そして、1液とトリートメント成分を髪の内部にしっかり浸透させること。これが、オイルストレートを美しく仕上げるための第一関門です。

お客様の髪質のタイプに合わせた施術のために、ブレンドレシピを作成しています。

アフターコート&アイロンのはたらき

1液を洗い流して濡れたままの髪は、キューティクルがまだ開いています。中間洗水でもオイルトリートメントを施しますが、髪の内部に浸透したトリートメント成分は流れやすい状態です。

そこで、アフターコートをスプレーします。アフターコートの役割は2つです。

1つめは、髪の内部にさらなるトリートメント成分を補うこと。2つめは、髪の表面をコーティングすることです。この結果、アイロンと2剤による髪の傷みが軽減され、オイルストレートの仕上がりを長持ちさせます。

アフターコートを塗布した後は、必ず髪をドライヤーで完全に乾かしましょう。髪の内部に油分と水分を残しつつキューティクルを閉じ、熱で表面がコーティングされます。

この状態でアイロンで伸ばすと、曲がり、うねっていたキューティクルがまっすぐに。髪の表面にツヤと滑らかさが生まれます。

※アフターコートが乾いた状態でも、アイロンをかけると水蒸気が発生します。これは、濡れた髪にアイロンをかけた時に発生する「水蒸気爆発」ではありません。アイロンの熱で、髪の内部に閉じ込めた水分が蒸発するためです。

2剤のはたらき

2剤の役割は、アイロンでまっすぐに伸ばされた髪の内部でシスチンを再結合(酸化)することです。

曲がっていた毛髪内部のシスチン結合が、まっすぐな状態で再結合するので、ストレートの状態が気^プされます。

オイルストレートでは、この工程を速やかにおこなうため、医薬部外品である過酸化水素水タイプを採用しました。

1液で内部のシスチン結合が切られた髪は、再結合をさせないと非常に傷みやすくなります。

塗布もれがないように、2剤をしっかりとまんべんなく塗ることがとても重要です。

オイルストレートの持ちを良くするには

日常のお手入れは、お客様がお持ちのシャンプー・トリートメントなどで問題ありません。

ただし、洗浄力が強いタイプをお使いの場合は、コーティングがはがれやすくなるおそれがあります。

オイルストレートは、髪の表面をコーティングすることで、内部の補修成分を逃さないようにすると同時に、表面のキューティクルをガードするしくみです。コーティングがはがれると、表面のツヤや滑らかな手ざわりが失われてしまいます。

施術前後のカウンセリング時に、お客様に必ずお伝えしてください。

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